冷房で固まる体に|看護師の肩こり腰痛ストレッチ

Advice

「外は猛暑なのに、病棟の中は寒いくらい」「勤務が終わる頃には、首も肩も腰もガチガチ」——そんな夏を過ごしていませんか。冷房の効いたナースステーションで記録を打ち込み、処置で同じ姿勢を続け、気づけば体が冷えきって固まっている。夏なのに冬のようなこり方をするのは、看護師ならではの悩みです。

私自身の看護師生活の中で、夏の肩こり・腰痛には長く悩まされてきました。特に夜勤明けの朝、冷房で冷えた体を引きずって帰る日々が続いた時期は、「夏バテ」ではなく「冷えバテ」だったと今なら分かります。あなたの体の重さは、気合いや年齢のせいではなく、環境が作った「冷えごり」かもしれません。

「夏なのに体が固まる」問題の本質

夏の肩こり・腰痛というと「疲れがたまっているだけ」と思われがちですが、本質は違います。病院という職場は、患者さんの安全と感染対策のために室温が低めに管理され、私たち働く側は半袖のスクラブ1枚。つまり、「冷やされ続ける環境」に「動きの偏った労働」が重なる、こりの生まれやすい特殊な職場なのです。

整形外科領域でも、冷房による冷えは筋肉の緊張と血流低下を招き、痛みやだるさの原因物質がたまりやすくなることが指摘されています。さらにメンタルヘルスの視点から言えば、体のこわばりは自律神経の緊張と直結しています。体が冷えて固まっているとき、心も「戦闘モード」のまま緩めなくなる。夏の終わりにどっと疲れが出る人は、この悪循環に夏の間ずっと入っていた可能性が高いのです。体をゆるめることは、心をゆるめることでもあります。

冷房で肩こり・腰痛が悪化する3つの原因

冷房で体が固まる3つの原因 ❄️ ① 血流の低下 冷えで血管が収縮し 疲労物質がたまる 🖥️ ② 同じ姿勢の連続 記録・処置・移送で 筋肉が固定される 😴 ③ 自律神経の緊張 内外の温度差で 体が休まらない

原因①:冷えによる血流の低下

冷房の風に当たり続けると、体は熱を逃がさないよう血管を収縮させます。血流が落ちた筋肉には酸素が届きにくくなり、疲労物質が排出されずにたまっていく。これが「こり」と「痛み」の正体です。特に首すじ・肩・腰は、スクラブ1枚では守れない場所。ナースステーションの吹き出し口の下が定位置になっている人は要注意です。

原因②:同じ姿勢が続く業務スタイル

電子カルテの記録、点滴の準備、体位変換、車いす移送。看護業務は「前かがみ・うつむき」の連続です。冷えて固まりかけた筋肉のまま同じ姿勢を続けると、筋肉はその形で固定されてしまいます。私も日勤のあと、肩が前に巻き込んだまま戻らない感覚を何度も経験しました。

原因③:温度差による自律神経の緊張

猛暑の通勤路と冷えた院内を1日に何度も行き来すると、体温調節を担う自律神経が働き続け、休まる暇がありません。自律神経の緊張は筋肉の緊張を招き、眠りの質も下げます。「寝ても疲れが取れない」「肩こりと一緒に頭痛やイライラも出る」という人は、こりの背景に自律神経の疲れが隠れています。こりは筋肉だけの問題ではなく、神経の悲鳴でもあるのです。

解決方法:ゆるめる・温める・整える

対策の柱は3つ。「ゆるめる(ストレッチ)」「温める(温活)」「整える(自律神経ケア)」です。まずは勤務の合間にできるストレッチから。どれも1回30秒、ナースステーションの隅や休憩室でできます。

肩甲骨まわし:両手を肩に置き、肘で大きく円を描くように後ろへ10回。肩甲骨を「はがす」イメージで動かすと、冷えて固まった僧帽筋の血流が戻ります。記録業務の後に特におすすめです。

首すじのばし:右手を頭の左側に添え、右斜め前にゆっくり倒して20秒。反対側も同様に。息を止めず、吐きながら伸ばすのがコツです。吹き出し口の風で冷えやすい首すじは、こまめにケアしましょう。

腰のねじりストレッチ:椅子に浅く座り、背すじを伸ばしたまま上体を左右にゆっくりねじって各20秒。前かがみ姿勢で縮んだ腰まわりの筋肉がゆるみます。休憩に入った最初の1分を、スマホではなくこれに使ってみてください。

温活は「三首(首・手首・足首)を冷やさない」が合言葉です。カーディガンや薄手のレッグウォーマーを1枚ロッカーに常備するだけで、体感は大きく変わります。そして帰宅後は、シャワーで済ませず38〜40度のぬるめの湯に10分。血流が戻り、自律神経も「休息モード」に切り替わります。お風呂は、看護師が自分にできる一番安上がりなリハビリです。

今日からできる5つのアクション

  • ロッカーに羽織りものを1枚常備し、記録業務のときに羽織る
  • 記録が30分続いたら、肩甲骨まわしを10回はさむ
  • 休憩の最初の1分をストレッチにあてる
  • 帰宅後はぬるめの湯船に10分つかる
  • 寝る前に腰のねじりストレッチで1日の姿勢をリセットする

全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは「羽織りもの1枚」と「休憩最初の1分ストレッチ」の2つから始めてみてください。自宅でじっくり伸ばしたい方は、厚めのヨガマットが1枚あると床でのストレッチが習慣になりやすいですよ。自宅で続けやすいヨガマット・ストレッチグッズの今人気でおすすめなのがこちら↓

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まとめ:体をゆるめて、夏を乗り切る

夏の肩こり・腰痛は、冷房による血流低下、同じ姿勢の連続、自律神経の緊張という3つの原因が重なって生まれます。裏を返せば、「ゆるめる・温める・整える」の小さな習慣で確実に軽くできる不調です。体のケアを後回しにしない看護師ほど、長くこの仕事を続けられます。患者さんに注いでいる優しさの1割で構いません。今日はあなた自身の首と肩と腰に、その優しさを向けてあげてください。あなたのキャリアを応援します。

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