立ち仕事のむくみ解消!看護師の5分ストレッチ

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「今日も一日、ほとんど座れなかった…」

勤務の終わりにふと足元を見ると、靴下の跡がくっきり。朝はゆるかった靴が、帰る頃にはきつく感じる。ふくらはぎが重だるくて、家に着いた瞬間ソファに倒れ込む――そんな毎日を送っていませんか。

訪室、処置、記録、ナースコール対応。気づけば1万歩以上歩いているのに、実際は「同じ場所で立ちっぱなし」の時間も長いのが看護師の仕事です。私も病棟で働くなかで、夕方になるとパンパンにむくんだ足を何度もさすってきました。とくに今の季節は、冷房の効いた院内と蒸し暑い屋外の温度差で、体は思っている以上に消耗しています。

むくみは「頑張った証拠」ではなく、体からのSOSです。

この記事では、勤務の合間や自宅で、1回5分からできるむくみ解消ストレッチを、30年の実体験とメンタルヘルスの視点からお伝えします。

「むくみくらい当たり前」が一番危ない

「看護師なんだから、足がむくむのは当たり前」。そう思って何年も放置していないでしょうか。実は、ここにこの問題の本質があります。

看護師の世界には「自分のケアは後回し」という文化が根強くあります。患者さんのフットケアにはあれほど丁寧なのに、自分の足には目もくれない。メンタルヘルスの視点から見ると、これは「自分の必要を無視する」思考パターンの入り口です。体の不調を「当たり前」として無視し続けると、疲労は慢性化し、やがてイライラや気分の落ち込みといった心の不調にもつながっていきます。

私も振り返れば、あの頃が一番、心にも余裕がなかった時期でした。体の声を無視する習慣は、心の声を無視する習慣につながります。

看護師の足がむくむ3つの原因

原因1:ふくらはぎの「ポンプ機能」が働いていない

ふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれ、筋肉が収縮することで下半身の血液を心臓へ押し戻しています。看護師は歩いているようで、実は点滴管理や処置介助など「その場で立ち止まる」時間がとても長い職業です。同じ姿勢が続くとこのポンプが働かず、血液やリンパ液が足に滞ってしまいます。

原因2:冷房による冷えと水分バランスの乱れ

7月の院内は冷房がしっかり効いています。足元は特に冷えやすく、血管が収縮して血行不良に。さらに、忙しさから水分補給を我慢したり、逆に一気に飲んだりすると、体は水分を溜め込もうとしてむくみが悪化します。「暑い季節なのに足だけ冷えている」のは、多くのナースが抱える夏特有の悩みです。

原因3:緊張しっぱなしの自律神経

見落とされがちですが、心の緊張もむくみの原因になります。ナースコール、急変対応、時間との勝負。交感神経が優位な状態が続くと血管は収縮し、血流はさらに滞ります。むくみの背景には「体の使い方」だけでなく「心の緊張」も隠れています。

1回5分でOK!むくみ解消ストレッチ5選

むくみ解消ストレッチ 5選 1 足首まわし(勤務中OK) 左右ゆっくり10回ずつ。休憩に入ったらまず足首から 2 つま先立ち上下運動(カーフレイズ) かかとをゆっくり上げ下げ10回。ふくらはぎのポンプを再起動 3 アキレス腱&ふくらはぎ伸ばし 壁に手をつき左右30秒ずつ。呼吸を止めないのがコツ 4 壁に足上げポーズ(自宅で) 仰向けで壁に足を立てかけて3分。重力でスッキリ 5 太もも裏のストレッチ+前屈 椅子に浅く座り片脚を伸ばして前屈。腰の重さにも効く

それぞれのやり方とコツ

①足首まわしは、椅子に座って片足を軽く浮かせ、足首で大きな円を描くように左右10回ずつ。休憩室で記録を書きながらでもできます。②カーフレイズは、ナースステーションで壁やカウンターに軽く手を添え、かかとをゆっくり上げて2秒キープ、ゆっくり下ろすを10回。点滴の滴下を確認しながらの「ながら運動」にもぴったりです。

③アキレス腱伸ばしは、壁に両手をつき、片足を大きく後ろへ引いて、かかとを床につけたまま前の膝をゆっくり曲げます。ふくらはぎの伸びを感じながら左右30秒ずつ。④壁に足上げポーズは、お尻を壁に近づけて仰向けになり、両足を壁に立てかけるだけ。足先に溜まった血液とリンパ液が重力で戻っていく、私が夜勤の後に30年間続けてきた一番のお気に入りです。⑤太もも裏のストレッチは、椅子に浅く座って片脚を前に伸ばし、背中を丸めずに股関節から上体を倒します。腰の重だるさにも効くので、腰痛持ちのナースにもおすすめです。

看護師だからこそ知っておきたい「受診の目安」

ひとつだけ、専門職として大切なことを添えておきます。両足が夕方にむくんで朝には引いているなら、多くは生理的なむくみです。しかし、片足だけが急にむくむ、痛みや熱感を伴う、皮膚の色が変わる、朝になっても引かない――こうしたサインがあるときは、深部静脈血栓症や下肢静脈瘤、心臓・腎臓の疾患が隠れている可能性があります。患者さんには気づけるのに自分のことは後回しにしがちなのが私たちです。気になるサインがあれば、セルフケアで様子を見ずに受診してくださいね。

どれも道具いらずで、ナースシューズのままできるものばかりです。ポイントは「反動をつけず、呼吸を止めない」こと。ゆっくり息を吐きながら伸ばすことで副交感神経が働き、緊張して縮こまった血管もゆるんでいきます。

アキレス腱を伸ばす女性のイラスト(いらすとや)

私のおすすめは、③のアキレス腱伸ばしを「ため息の代わり」にすることです。疲れたなと感じた瞬間に、ナースステーションの壁でそっと30秒。ストレッチと深い呼吸を組み合わせると、体だけでなく気持ちもリセットされます。呼吸で心を整える方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。

ストレッチは筋肉だけでなく、張りつめた心もゆるめてくれます。

今日からできる3つのアクション

  • 休憩に入ったら、記録より先に足首を10回まわす。「まず自分の足」を合言葉にすると習慣になります。
  • 寝る前に「壁に足上げポーズ」を3分。スマホを置いて目を閉じれば、入眠儀式にもなります。
  • シャワーで済ませず、湯船に5分だけ浸かる。水圧と温熱で、むくみへの効果はストレッチとの相乗効果が期待できます。

続けるコツは、完璧を目指さないことです。「毎日全部やる」ではなく「思い出した日に1つやる」で十分。私も夜勤続きの週は足首まわしだけ、という日がたくさんありました。それでも「自分の体を気にかけた」という事実が、自己肯定感を静かに支えてくれます。

自宅でのストレッチは、床に敷くマットが1枚あるだけで「やろうかな」のハードルがぐっと下がります。厚めのマットなら仰向けのポーズも体が痛くなりません。

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また、日中のむくみ予防には着圧ソックスを組み合わせるのも一つの選択肢です。夜勤の日だけ使うなど、自分に合った取り入れ方で構いません。

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セルフケアは「余裕があったらやること」ではなく、「余裕をつくるためにやること」です。

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まとめ:足をいたわることは、自分をいたわること

看護師の足のむくみは、ふくらはぎのポンプ機能の低下、冷房による冷え、そして心の緊張という3つの原因が重なって起こります。だからこそ、1回5分のストレッチには「血流を戻す」以上の意味があります。それは、患者さんのケアに全力を注ぐあなたが、自分自身にも同じやさしさを向ける練習です。

今日の帰り道、家に着いたらまず、壁に足を上げて3分だけ休んでみてください。30年この仕事を続けてきた私からの、小さくて確かな処方箋です。あなたのキャリアを応援します。

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